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神戸太気拳基礎講座の感想 神戸世話役M 2005/05/18

今回GWの 4/30(土) 5/1(日) と2日間にわたって、天野先生に「第一回太氣会神戸講習会」を開いて戴きました。今回は太氣拳初体験の方が3名いらっしゃいましたので、太氣拳の立ち方の基本(立禅)から始まりました。天野先生のご指導は懇切丁寧で初心者の方にも非常に分かりやすかったと思います。経験者で会友員の私も もう一度1から基本を確認することが出来、今まで気づかなかったことや過去にご指導戴いていてもその時は耳に残らなかったことなど多くの発見をしました。
 
基本の立禅~歩法~揺りなどと話は進んでいったのですが、今回テーマとして特に「身体をまとめる」ということを一貫して強調されていました。身体の各部位はいったいどこに調和していくのか、その根幹となる部分はどこなのかということをテーマに、臍下丹田付近の「腰のちから」、「股関節のちから」についてを基礎から徹底的にご指導くださいました。膝を動かすちから、歩を進める時に出る足のちから、上半身につながるちから、「これらすべてのもとは腰の力なんだ」ということを非常に体系立てて教えてくださり、体感を通して身をもって感じることが出来ました。
最後は推手の手前の腕を合わせて回すところまで進みました。その後は我々経験者の推手の相手をしていただき稽古は終了しました。
 
限られた時間にもかかわらず非常に多くのことを教えて頂き、10時30分から16時まで昼食抜きでほぼノンストップという熱の入りようでした。
稽古後は「明石のたこ」を肴に懇親会でした。死ぬほど食べた明石のタコに皆、「当分タコは見たくない」とのことでした。・・・・・・・
しかし次の日の稽古はタコのおかげで身体が柔らかく力が抜けて、非常に動きやすかったです。(笑)
 
初参加者・会友員共に非常に充実した実り多き講習会でした。天野先生ありがとうございました。
また次回を楽しみにしています。

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神戸太気拳講座感想 参加者I 2005/05/18

前略

先日は神戸講習会でのご指導誠に有難うございました。
太氣拳については全くの初心者なので、期待と不安が相半ばしながらの参加でしたが、とても丁寧にそしてわかりやすくご指導頂き大変満足しております。
特に歩法について、重心の移動、足の運び、方向、位置、歩幅など非常に緻密にご指導いただき、大変勉強になりました。

都合で一日のみの参加でしたが、太氣拳の第一人者である天野先生に直接手を取ってご指導いただけたことは、私にとって大きな財産となりました。
今後は、今回の神戸講習会の世話役をしていただいた宮本さんに教わりながら
精進したいと思っております。

また天野先生に直接ご指導いただける日を楽しみにしております。

早々。

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神戸太気拳基礎講座の感想 参加者N 2005/05/18

天野先生

神戸の講習会では、大変お世話になりました。
丁寧なご指導が受けられて、とても充実した時間を過ごすことができました。
参加してよかったです。
 
先生のビデオと著書で自分なりにやっていたのですが、今回先生にご指導いただいて、自分がわかっていなかったということがわかり、自分の出来てないところを自覚することが出来ました。いろいろ質問もさせていただき、理解があいまいだったところもいくらか明確になりました。といっても、五里霧中の状態でいくらか霧が晴れたかなーという感じですが、それでも大きな喜びです。自分としては、最後に立禅の感覚を掴みかけることが出来たので非常にうれしく思いました。あの感覚を忘れることなく、教えていただいたことを思い出しながら、これから稽古していこうと思います。練りや這いに関しては体がぎこちなくしか動かずに、ただ形をなぞってるような感じですが、禅だけでもしっかりやり続けたいと思います。禅。このシンプルなこと。その奥の深さを知りたいです。飽くことなく、天心で立てるようになれたら・・・と思います。
 
また新たな変化が出てきたり、疑問が出てきたりしたら、どうかメール等で質問させてください。
先生という先達がいてくださることを、幸いに思います。

今回は遠方からお越し頂き、本当にありがとうございました。
こちらの理解が浅いため同じ事を何度も先生に言わせてしまい、先生のストレスになったのではないでしょうか。申し訳ありません。
でもまた関西にお越しいただける日がありますことを願っています。
またご指導いただける日を楽しみにしています。

ありがとうございました。

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初めて太気拳の練習に参加して 参加者T 2005/04/30

基礎講座はもちろん、太気拳の稽古は始めてでした。
丸一日の練習ということで、クタクタになることを覚悟して気合を入れて参加したのですが、「何かを掴んで帰りたい」という一心で夢中に練習をしたせいか、あっという間の一日でした。
もっとも、翌日は太ももの筋肉痛で、出勤時に駅の階段を降りるのがとてもギコチナイ状態でしたが・・。

天野先生にコツを教えて頂きながら、立禅、半禅、這い、練りの稽古をしました。
当たり前だと思いますが、たった1日の練習では、何も分からないと思いました。
形だけ真似るのが精一杯でした。
練習は、自分の体の内部に耳を傾けながら、そして、遠くの風の音を聞くような気持ちで行ったつもりですが、なかなかそう簡単には行かないですね。
これからの練習の中で、少しづつ、変わっていけるよう練習に励むつもりです。

もちろん、今回の講座で得たものはたくさんあります。特に、腰の使い方です。
「腰・腹を使う!」ということは、私も今まで意識して稽古をしてきたつもりですが、「具体的にどう使えばいいのか」ということが分からず、つい肩や手先でやろうとしてしまう状態でした。
今回の天野先生の分かりやすい解説と体系立った練習の中で、「腰の力の凄さ」を体感し、「そうか、こうやって腰の力を使えばいいのか!」ということが少し分かってきました。
この感覚を、今後、繰り返し練習していこうと思います。

まだ初めの一歩を踏み出したばかりです。武術は一生掛かっても分かるものではないと思います。
しかし、継続する中で、少しづつ変わっていけると思います。
自分の体で覚えるしかないと思います。そのためには、良い指導者に恵まれることが必須だと思います。
今後も基礎講座や代々木の稽古に時間を作って、天野先生や会員の皆様にご指導を頂き、良い人生を送って生きたいと思います。

今日からGWですが、天気が良かったので公園に出かけていき、講座で学んだことをじっくりと練習しました。

今後とも、ご指導の程、宜しくお願い申し上げます。

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4月24日基礎講座 参加者W 2005/04/24

日曜日の講習会ありがとうございました
初参加にもかかわらず丁重に指導していただき感謝しております

さて、感想とゆう大げさな事ではなく私なりに感じたことをご報告させていただきます。
今回初めての参加者が三人と言うことで多人数よりも中身が濃い講習会になったと思います。
そのため天野先生による指導を重点的に受けられ充実した内容だったと思います、
私が感じたのは太気拳には立禅 這い 練り 組み手  と言う認識が強かったのですが、今回の講習会ではそれ以外にもたくさんのバリエーションが大気拳に有り、太気拳の懐の深さを感じられる講習会でしたし、ながれる汗がたいへん気持ちよく感じられる講習会でした。又太気会の方による最後の組み手は圧巻でありました。

又このような講習会がありましたならぜひ参加させていただきたいとおもいます。

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基礎講座ありがとうございました 会友員K 2004/12/15

先月の基礎講座の参加もとても多くの事を学びました。
特に自分の中で質的に変わった事は、先生がいつも言ってる「立禅」の延長が「這い」で、「這い」の延長が「練り」・「打拳」、と言うのが最近少しずつですが体が理解出来るような感覚になってきた気がします。肘と膝の固定がポイントと言われ、今までの這いは少し前傾姿勢で這ってた為非常に苦しい這いでしたが、もっと楽な這いが、基礎講座に参加して先生の指導や先輩方と練習しているうちに出来るようになり、とても有意義な時間でした。
 
この前の基礎講座の打拳の指導は、とても合理的な威力の出し方の方法で内部に浸透する打拳、という事で他の打撃系格闘技とは打ち方が全く違い、「太気拳」独特の打拳で正直少しとまどいましたが、「これが本来の打拳なんだなあ。」と実際先生の軽い掌打を手のひらで受けましたが、どうしても後方に体が動いてしまい、堪えようにも堪えられませんでした。「こういう打ち方が組手で自然に出てくればすごいだろうなあ」と一人心の中で思いました。
 
お昼に先生からの初めての推手の指導をしていただき感無量でした。先生は軽くやってるのでしょうがなんか物凄い圧力を感じました。自分の手が完全に操られているようでした。
推手により自分の腕の感覚がより敏感になるようで、今後もこの推手は重点的に練習していきたいと思いました。

練習最後に組手がありましたが、太気拳独特の顔面ありの壮絶な組手はやはりかなり衝撃でした。
でもこれが本当の武術と確信しました。
次回もまた参加をしたいと思います。

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講習会初参加の感想 会友員K  2004/10/02

先日は初めての稽古に参加させていただきました。
色々有難うございました。

先生を初めて拝見した時はとても感動し、あらかじめ用意しておいた質問等もすっかり忘れてしまい稽古に没頭してしまいました。

しかし基礎講座の稽古の中に答えがあり、またこれからの練習の1つの指針ができました。
正しい立禅。そして這い。そこから打拳へと繋げてゆく過程が少し見えてきました。

先生が固定式推手をしてくださった時の異様な圧力にはなんともいえない驚きがありました。このままちょっとでも発力されたら、はるか彼方までふっ飛ばされそうな感覚が、体の中に感覚として残ってます。こういう感覚はやはり先生や諸先輩方との実際の触れ合った中でしか得られないものだと思います。上手く説明できませんが中心に向かってくる圧力、とでも表現したらよいのでしょうか。

そして、立禅で感じた力は、どんな時も失わないという事はとても大事な事なのですが、やはり動作になるとどうも前のめりになったり、顎が出たりで力が失いやすいですね。ただ、とても全てが合理的というか自然な動きなのでこれがあたり前の動きとして早く身につけば良いなと思ってます。

思わず帰りの電車の待ち時間等ホームで練習しちゃいました。(田舎駅なので人はいません。)
ますます太気拳に魅了されてしまいました。

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太気会の稽古に参加して 会友員H.O 2004/07/02

 私が太気拳というものを知ったのは、だいたい3年くらい前のことだったと思います。当時、少林寺拳法をやっていましたが、たまに稽古に参加する程度で、それほど熱心といえるほどではありませんでした。そのころは、父が病気で亡くなったことことや自分の体調不良など、健康というものに対しての感心が非常に強くなっていた時期でした。自分の体調不良の原因がシックハウスで有名な化学物質過敏症という病気であることがわかり、自律神経失調症の症状が出て、いろんな化学物質に反応して体調がおかしくなったり、かなり精神的につらい状況でした。この病気は薬で治すということができず、ゆっくり時間をかけて体から化学物質を排出していくしかないというものです。たまたま雑誌などで、意拳・太気拳という武道が健康に非常によい効果をもたらす効果があり、なおかつ壮絶な強さをもつ武道である事を知り、とてもやってみたいという気持ちになりました。

 ところが、やはり自分の地元は田舎で、意拳も太気拳も支部があるところは非常に遠く、ビデオを購入して自分なりにやってみることにしました。みようみまねで始めた意拳の站椿は、最初は想像以上につらく、10分もやっとでしたが、こういうものは長い時間かけて効果がでるものと信じて暫く続けてみようと思い、半年くらいはビデオだけでやっておりました。それから、東京に出る用事があるときに、道場などで数度教えてもらいましたが、地方の人間が年に数回参加する制度が整備されているわけではなかったので、入会することはあまり現実的ではありませんでした。それでも一人で站椿だけは続けるようにしておりましたが、3年弱くらいたったとき、太気会のホームページに出会い、会友員制度があることを知りました。非常に制度体系が、私のような遠隔地の人間には現実的な有難い制度でしたので、見た瞬間『これだ!』と思いました。そして先生の執筆された『太気拳の扉』を購入して読んでみると、内容が曖昧なものではなくて、とても具体的な内容であり、太気拳の稽古体系を、文字を通して伝えるための努力と誠意を感じられるものであり、天野先生のご指導を仰ぎたいという気持ちは衝動のようなものになってしまいました。初めて送信させて頂いたメールで、『見学させてください』とではなく、いきなり『入会させてください』と送信してしまうほどでした。先生のメールの返信では、快く入会を承諾してくださり、また、地方に支部が無いことを自身の力不足と表現されており、そのことでは非常に感動を覚えずにはいられませんでした。そして平成16年2月、稽古に初めて参加させて頂くことになりました。

 2月の稽古は、土曜日は午前と午後、日曜日は午後と計3回となりました。このとき教えて頂いた内容は、立禅、揺り、這い、練り、後方発力でした。まさか発力まで稽古が進むとは思ってなかったので驚きました。先生のご指導は、本当に理解しやすいもので、教えて頂いてやってみると、本当に体がそのとうりの反応を示したりするので、非常に驚きでもあり、楽しいものでした。先生に触れて頂いて負荷をかけられた状態で揺りなどをすると、とてもよく感覚がわかり、なによりもひとり稽古では得られない貴重な体験でした。会友員という形での稽古への参加は、他の武道よりも、一人稽古に割く時間が多いため、意義があることではないかという自分の考えは、確信に変わりました。それには、やはり、先生のご指導の順番は、稽古の相互の関連性を意識したもので、非常に理解しやすい工夫がされていたことも、その確信を強めてくれました。

 2月の稽古から、一人稽古が以前より遥かに楽しいものとなり、毎日1~2時間は立禅、這い、練りなどに時間を割くようにしました。意拳式の站椿から太気拳式の立禅に変わったこともあるのでしょうか?多分、それ以上に稽古への向かい方がより明確になったこともあり、立っている感覚が以前より心地よくなりました。また、そのせいか体調もかなり改善されて、日常生活もほぼ健康状態に戻りつつありました。そして1年程前から始めたブラジリアン柔術もサークルへの参加という形で並行してやっておりますが、技術を覚えるのにあまり時間を費やさなくなったのも、太気拳の稽古をすることによって、体の使い方が合理的になってきたことや手足の感覚が鋭くなったことのおかげであると自分では強く感じております。今では、太気拳はひとつの武道というカテゴリーではおさまりきらない、身体操作のシステム、ないしはそれ以上のものなのでは無いでしょうか?

 3月にも稽古に参加できる予定でしたが、残念ながら流れてしまい、6月を待たなければならなくなってしまいました。梅雨に入って雨で稽古が中止になるのを恐れてたところ、当日は2日とも天気がよく、稽古日和でした。先生はよく自分のことを覚えていてくださり、たくさんのお弟子さんがいらっしゃるでしょうに、本当に感激のきわみでした。先生の気さくな御人柄も本当に太気会の魅力の1つであることは間違いないと思います。
 稽古が始まり、前回教えて頂いた内容で出来ていないところが幾つかあり、それを指摘して頂いたことで、また課題がはっきり致しました。立禅のとき手が縮こまること、半禅のときの前足の角度などです。今回新しく教えて頂いたものも、また新たな課題としてクリアして次回はもっと高度なことを教えていただくように努力して行きたいです。
 そして初めて太気拳の組手を拝見させていただく事ができましたが、あまりにも動きが早く目がついていくことが出来ませんでした。壮絶な組手をこなしていく先輩たちには尊敬の一言でした。

 稽古の合間の昼の移動の時も先生にいろいろお話を聞くことができる貴重な時間です。そのときに午前の稽古で、自分の立禅の仕方が良くなったこと、つまり一人稽古をしっかりやっていたことを見抜いて頂いたことは本当に嬉しいことでした。また、先生が外で稽古をやりなさいと仰られたのですが、その理由が先生らしい風流なもので、非常に侘びさびを感じるものでとても心に残りました。何か人生の極意を教えて頂いた心境で、やはり太気拳は単なる武道にあらず!と感じずにはいられませんでした。

 稽古に参加してみて、太気拳の稽古はやはり生涯続けて行きたいと思いました。(組手に参加する度胸はいまのところありませんが。)
 それは、やはり年齢を重ねてもどんどん積み重ねて行くことが出来る魅力を感じたからです。一箇所にとどまらず、昨日より今日、今日より明日、常に自分が進歩して行けるなんて、こんなに素晴らしいことはありません。

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平成15年冬交流会感想 会員N 2003/12/25

 はじめまして、今年4月に、太気会に入会したNです。私なりの今回の交流会へ向けた対策と当日の感想を書かせて頂きます。
 まず、私なりに交流会へ向けてテーマを設けました。「組み手の激しい動きの中で基本を崩さずにまもる」「集中力の持続」「闘争心の持続」です。この、3つのテーマを何とかクリアできないかと、今年8月の太気会夏合宿の組み手ビデオを見て自分の動きを検討してみました。まず、目に付いたのは、膝が硬く移動がスムーズにいってないことでした。つまり、基本ができてないという事です。少々悩みながら練習していたある日、先生から面白い話をしていただきました。膝にかかる荷重の分散の原理を東京タワーを例にとって、説明してくださったのです。タワーを横から見ると、全体が内側に沿った形をしており上下方向にかかる荷重は、全部真下へかかるのではなく横方向にも分散され非常に安定した状態でいる。と、いうものでした。そのお話を聞いた後、立禅のやり方を変えて以前より膝を内側へギュ、と入れるようにしました。なんとなく膝関節が楽になったと思ったころ、何気なくシャドーを行ったときに大きな変化を感じました。以前に比べ移動がずっと楽に速く出来るようになったのです。先生が以前より言われていた、「歩くように殴る、流れる様に移動する」の意味が少し分かった気がしました。その後、交流会の少し前に先生が組み手の相手をしてくださった時、明らかに以前の自分の動きより良くなったのを確認出来ました。その反面、先生の動きがより速く感じられたのです。ビデオを撮っていた訳ではないので感じたことを申しますと、先生の動きは直線ではなく曲線の動き、動物の様な動き、中でも肉食獣の動き(ヒョウやトラが獲物を捕らえる時に見せる手足が激しく動いているにもかかわらず、頭の位置が安定し獲物の首を噛む一瞬前に見せる複合フェイントの様な動き)の様に感じられました。私は以前フルコン空手をやっていたせいか太気会に入会した頃の組み手の動きは直線的、動物にたとえると牛や猪の動きでした。牛や猪は突進力はありますが,トラにはかないません。
 交流会へ向け私の最大の課題は、基本であり、なかでも移動に関することでした。
 いよいよ12.14交流会の日がやってきました。天気は素晴らしく晴れ、気分は爽快(と、言いたいところですが、実はキンチョー)確か当日は私が一番乗りでした。徐々に、関係者が集まってきて40人弱くらいになり、自然と立禅などの練習を全員が始めていきました。少し遅れて、気功会の島田先生が到着されました。練習している太気会、気功会の方たちを見て回り時にはアドバイスをしてらっしゃいました。初めて目の前にする島田先生の迫力が、以前本や雑誌などで読んだ伝説的な話以上のものを感じました。しばらくして先生の「それでは始めます。」の号令で全員が円を作るように集まり、独特のフィールドが出来上がりました。最初に先生と島田先生のお話を拝聴した後、先生方、生徒の方々、雑誌社の方々が見守る円陣の中央で組み手が開始されました。次々と激しい組み手が行われる様子を見守りながら、いつ自分が指名されるかその不安感が徐々に大きくなっていったのも事実です。
 自分のテーマ「基本を守る」を極力実行するため、また「集中力の持続」「闘争心の持続」に気持ちを切り替えるため、以前練習で行った先生やO先輩との組み手の時のことを思い出してみました。先生に凹凹にされ、先輩のOさんに潰された(もちろん手加減してくださっていますが)時の事を思い出したのです。そうすると不思議なもので、気持ち的には少し落ち着いてきたのです。多少、気が楽になった余裕をすべて組み手の中で、基本への忠実さを守る努力にあてようと思いました。いよいよ、自分が指名され立ち会ってみると相手の方の突進力が非常に強い為、「これは、あまりお付き合いしないほうがよいな。」と判断しこちらから突進するのはやめ、出来るだけ膝を柔らかくしなるべくスムーズな移動をする様に努力しました。本当にそう出来ていたかはわかりません。後でビデオを見てみます。多分出来てないので見るのが怖いです。2人目の立会いの相手は、身長が高くとても懐が深く感じられました。その中に無理に飛び込もうとして、やや力仕事になってしまったと思いました。この時は膝が硬く、体が硬直して動きがあまりよくなかった様に記憶しています。自分の組み手が終わり他の方々の組み手を見学したことも大変勉強になりました。特に、R先輩と気功会のMさん、気功会の方々とI先輩の組み手の迫力とレベルの高さに圧倒されました。
 無事全員の組み手が終わり、島田先生の経営なさっている中華料理店「青山一品」にて忘年会が開かれました。組み手の後という事もあり、料理とお酒のおいしさは格別でした。お酒を飲みながら今日の自分の組み手を振り返ってみて「自分は以前より上手くなったんじゃないかな。」という思いと「他から見てちゃんとやってたのかな?」と言う思いが同時に出てきました。何となくウジウジしていると隣に座っていらっしゃったR先輩に「だんだん、形になってきたな!」と言っていただき急にうれしくなりました。気分が高揚した私は酒の力も手伝ってグラスを片手に持ち、島田先生の座ってらしゃる席の近くへ移動しいろいろなお話を聞かせていただきました。一番印象に残っているのは、「ただ前に出るのではなく、こう動く!動物は皆こうしてるんだ。」と身振りを交えて説明してくださった時のことです。「あ、これは先生の動きと似ているな」と気付きました。太気拳を学び本当に強くなった人たちは、一種独特の動きや感性を共有しているのではと、感じました。また、島田先生は「もっと立禅しなさい。基本をもっとやった方が良い。」ともおっしゃってくださいました。その強さ故、人から伝説を語られるほどの島田先生に直接お会いできご指導していただいた事も、この日の大きな収穫でした。H15.12.4日曜日は私にとって最高の日でした。今後の交流会、また合宿で「最高」と言えるよう、練習を続けていきたいと思っています。

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太氣の初練習 会員Y 2003/02/19

 半月ぐらい前の夜、日課のジョギングをする為に玉縄児童公園に向いました。すると静まり返った公園の暗闇の中に、怪しくうごめく複数の影を見ました。中心に立ち尽す大きい影、その周りを向い合いながらうごめく影また影。「これは、武術の極秘練習だ。」直感した私は、急きょ予定を変え周囲をランニングしながら、公園内の様子をうかがいました。武術マニアな私は、推手のような影と立禅のような影を見て「これは太極拳か大氣拳ではないか」と思考を廻らせました。「こんな近くで夜な夜な猛者達が秘密特訓をしているなんて…」という驚きと共に「近くで見たい」そして「仲間にくわえて欲しい」という抑えられない感情が沸いて来ました。

 しかし、もし秘密特訓だったら…話しかけた瞬間に袋叩きにされるかもしれない。もしかして勢いで入門したら、自分の求めるモノと全然違うモノかもしれない。
 モンモンとしながら公園の周りをグルグルと回り、結局声をかけることが出来ず家に帰りました。その後仕事の忙しさもあり、約半月が過ぎました。

 そんなある日、截拳道経験者の知り合いと格闘談議に花を咲かせていた時、ふと彼が「そういえば玉縄で大氣拳の天野さんらしき人とすれ違った。あれは間違いなく天野さんだ。」と言いました。

 「あっ!」

 自分の中で線と点がつながりました。あれは、あの公園の影は、やはり大氣拳だったんだ!しかも大氣拳を代表する高名な先生だったんだ。

 次の日の仕事中、何か間接的にアポをとる方法はないかと思いインターネットで検索し、大氣会のホームページを発見!練習場所も公開されている。
 「秘密練習でもなんでもなかったんだ。」
 勝手な想像を膨らませていた自分を失笑しながらも、簡単に見付かったことに驚き、そしてその驚きの勢いですぐメールで問い合せをしました。次の日、天野先生から直接返信を頂き、「温かい服装で来るように」と見学のお許しを頂きました。

 その日の鎌倉はとても寒く、暗い夜道を吐く息を凍らせながら玉縄公園に向いました。すでに先生はいらっしゃっていて、柔軟体操をされていました。

 「天野先生ですよね」と声をかけ向い合い挨拶をしました。身長178cm体重88kgの自分よりひとまわり大きい。「寒いけど、とりあえず見てってよ。」笑顔でとても気さくに話される先生に、少し戸惑う私。
 先生は広い公園の中心にたたずみ、立禅・ゆり・這いと行ってゆく。動きはだんだんと速くなり、その動作の速さ、瞬発力に驚く私。

 1時間近く、先生の動きを目で追っていると、不意に先生が振り向き、私の方に歩いてきました。「なんだろう。」と思ったところで先生が私に何か問いかけました。良く聞き取れなかった私が緊張を笑ってごまかすと、少し離れて行き、公園内の唯一外灯の明りが照らす場所で立止まり私を手招きしました。

 「構えて」
 「えっ」
 「構えて見な。」
 おもむろに構える私。
 「攻撃して来てみな」
 あっけに取られる私に先生は
 「なんでもいいから早く。」
 言われるまま前蹴りを出す。
 「そんなゆっくりな蹴りじゃ反応できないよ」
 続けざまにジャブを出す。すると先生は私の視界の左斜め下に瞬間移動し、直後私の視界に縦拳が飛び込んで来た。

 「もう1度」
 今度はストレートを放つ。すると今度は右下に顔がずれたと同時に、また縦拳が私の視界をふさいた。
 「こういう動きをする為に、さっきの遅い動作や練習があるんだよ。」

 その後、先生はご自分の武術論をどこの馬の骨かも解らない私に熱く語って下さり、「是非、教えて下さい。お願いします。」と言う私に「こちらこそ」と答えながら笑う先生。その飾らず気さくな笑顔を見て、すっかりファンになってしまった私でした。
 その後、立禅を教わり、家に帰ったのは時計の針が9時40分を少し回った後でした。

 次の週の火曜日、19:00過ぎに桜木町のガード下に行くとすでに先生は立禅をされていました。
 準備体操を終え、前日教えて頂いた立禅を始めると、要所に進言を頂きました。

 「足を肩幅に開き、お尻で後に少し持たれかかるように腰を落として」
 「あしの間に丸木をそっと挟んで落とさないようにして」
 「背中は張らないで、お腹を少しへっこめるように立つ」
 「アゴの下に支えがあって、全身を支えるように立つ」
 「下半身が下に引っ張られる様にイメージして」
 「手を前にかざして、肩を落として」
 「そうしたら、少し前後に揺れて見よう」
 「後に行くときは、腰を落としながら、かかとが地中に沈んでいくように」
 「目線先の目標と後訪頭部がゴムチューブで結ばれていて、それをゆっくり引っ張るのだけれども倒れようとする体を支えてくれる。」
 「そのゴムが戻ろうとする力で前に傾く」
 「頭の上に天井があり、ゆっくりそれを押し上げ突き破るイメージ」
 「カカトが抜けて、指先に体重が移って行く。しかし、かかとは地面から離れまいとする」
 「その離れまいとする反動でまた後ろに傾くぞ」
 「そしたら今度は、かざしてある手と手の指の間にゴムがついていて、それを引き伸ばして見よう」
 「そして腰まで水面に浸かっていて、後ろに下がるとお腹の中心に水が流れ込んでくるように」
 「足の指は、地面を掴み、地面から離れまいとする。その力を意識しながら前に傾く」
 「前に行くときに脱力する様に」

 一言ずつ、そして体が覚えやすいタイミングで言葉が投げかけられるので、とてもスムーズに体が行動を起こします。
 今まで、体に初めての体験をさせると必ず違和感を覚えたのですが、先生の立禅は、とても素直に体がが受け入れます。こんな体験は生まれてはじめてです。(小中高校の勉強でもなかったし、10年やった空手でも、剣道でも無かった)

 立禅で感じた事は、パチンコ(玉をゴムで飛ばす玩具)でした。パチンコの玉を斜め下に「ググッ」っと引っ張り、斜め上に「フッ」っと放つイメージを感じました。
 地面を足の指で掴もうとしたのですが、靴底のアーチが邪魔をして上手行かず、靴を脱ごうかと真剣に考えました。

 「前に机があって、その上に腕を置いてごらん。」
 「その机を上から抑えつけるようにして」
 「そうしたら、後に倒れながら、止まる時に腕を引く。前に倒れて止まる時に腕を前に出す」
 「腕を引くことで後ろに傾く体が止まり、出す動作で前に出る体が止まる。」
 「抑えつけながら、ゆっくりと」
 「肘で机ごと引っ張り込むように、前に出すときは、机を押し出す様に」

 「今度は、手のひらを内側に開いて、手首で相手の手首を引っ掛けるように引いてくる。前に出すときは、相手の胸に指を指し込むように出す。引くときは、心臓を掴み出す様に」
 「引くときは広げながら、前に出すよきは、指先が集まって行く様に」

 立禅を過ぎたあたりから、とにかく先生の教えを忘れまいとすることで精一杯な私。

 「前足を前に出して、同じ動作をしてみな」
 「ほとんど後ろ足に体重をかける。後に行く時に骨盤を引き上げる様に。前に行く時、前足の骨盤を引き上げる様に。」
 「前の膝は、動かさない様にして、前に出るとき内側に力を入れて、後ろ足が引き付かれて行くように。」

 先生は私の前に立ち「思いっきり俺を押してみな」と仰っしゃった。
 私は、先生の胸に手を置き、力いっぱい押した。しかし、先生はビクともしない。
 「骨盤の上下の力を使うんだよ。」
 といいながら、先生は壁の前で私に踏ん張る様に言った。空手でいうところの前屈立ちに構えると、先生は私の胸に手をかざした。
 次の瞬間「フッ」先生の短い息の音とともに、私は後方に吹っ飛び、両足が宙に浮いた状態で、後のアスファルトに打ちつけられた。その打ち付けられた勢いで、また先生の目の前に立ち戻った。
 「全然違うだろ」
 間違い無く、宙に浮いた。しかも後に壁が無かったら、5メートルは吹っ飛んでいたか・・・・

 「じゃあ這いをやってみよう」
 「這いはただやるのは辛いんだ。コツがあるんだよ。下半身の鍛錬だとか言う人がいるけど、あれは間違い。」
 「軸足に体重を乗せるときに、骨盤を引き上げる。そうすることにより、大腿にかかる体重がお尻に乗るようになるんだ。今度は前に出した足側の骨盤を引き上げながら体重を前足に移して行く。」
 「その時に足の裏側に釘があって足に貫通しないようにそおっと足を引き上げる様に踏みながら体重を移して行く。」
 「足の甲になにかを載せていて、それを落とさない様に足首をキープしながら、ゆっくりと内側に弧を描きながら進んで行く。前に足を下ろす時は、探る様にゆっくりと。」
 「左の骨盤を引き上げると、上体が自然と回転して、右肩が左に開く。手は前にかざし、楽な位置を探る様にする。」

 以前、有名な先生に「這い」を習った事がある。
 その時は、「地球を支える様に」「背骨を縮める」「背骨を伸ばす」というようなイメージを終始教えられ、全く消化できなかった覚えがあった。天野先生は具体的に細かく教えて下さるので、以前丸一日やって解らなかった事が、10分前後の短い時間で、自分なりに消化でき、その先生の論理を少しでも理解できた自分に驚いた。

 「人間は、解らないままに自分の体を動かしている。パソコンの様に取扱説明書がある訳では無い。大氣拳は、その人間の取扱説明書のようなもんだな。」

 「よく空手でも腰を切るというだろ。じゃあ、腰を切るってどういう事なんだ。解らないだろ。大氣拳的に言うと骨盤を上げ下げする事なんだよ。人間は、骨盤で動いてるんだ。」

 「肩幅に立ってみな。そしたら骨盤を左右に上げ下げしてみな。」
 「右の骨盤を上げたら、右足に体重がのるだろ。それを左右に連続して行う。骨盤が下がった方の足は、地面から話す様にして。」
 「そうしたら、手を前にかざして、指先を前にして、両手を大きく回す。」
 「お腹からオデコの当りまで、円を描く様に。」
 「左手は、自分の中心よりも右に行かないようにして、右手は左に行かないように。」
 「手のひらは、常に地面と平行にするようにして、全身が水あめの中に動いているイメージを持つ。」
 「水あめの抵抗があるから、手だけでは回らない。体重移動しながら、上体で腕を先導する様に体全体で水あめを手でかき混ぜるようにする。ゆっくりと水あめの圧力を感じながら。」
 「そうしたら、それを行いながら、前に歩いて見よう。」
 「前足の大腿を内側に絞めて、後ろ足をひきつける様に」
 「下がる時は、少し内股になる様に」
 「その中でもしっかりと骨盤の上下を忘れない。」
 「体重移動をする事で、上体も左右に若干ゆれる。」
 「そうしたら、今度は回す手を交互に回して見よう。」

 上体がずれる事で、相手の中心から体をずらす事が出来、回す手は、攻守一体となっている。そして、水あめの中を全身で動いている意識が、体全身で前進後進をする意識を作るというような説明を頂く。
 20分ぐらいこの動作をおこなった。手を意識すると、腰の動作が上手く行かず、腰を意識すると手がおろそかになる。ホンの瞬間に「あっ」というような全身の一体感を感じるのですが、どうすればそれが得られるのかわからず、持続しない。

 「立禅を行っているときも、左右の骨盤の上げ下げはあるんだよ。それが物凄いスピードで行われていて、コマのようなモノかタービンンのようにお腹の中心で「ギュンギュン」と回っているようなイメージだな。」

 「大氣拳は気の拳法だと言われている。しかし、気というのは忘れてもらっていい。澤井先生のころは良く気の話しをされたけど、気という抽象的な表現は使いたくない。脱力した状態から全身で瞬時に引く「力」が「気」と言われているものと考えて欲しい。うちでは「後方発力」というんだよ。」
 先生は、立禅のような上体から、瞬時に沈身し腕を引きひいた。(その間0.1秒ぐらい)
 「フンッ」という発声がガード下にこだまし、1mぐらいの距離で見ていた私の前の空気が震えたようなに感じた。

 「全身で引き込み、その瞬間にその緊張を開放してやる。これをどんな状態でも、何度でも行えるようにするのが立禅なんだよ。」
 「立禅をしている時は、どの瞬間でも四方八方に力をこの力を発っせるように意識して行うんだ。」

 自分も先生の真似をして、後方発力を行った。
 「脱力した状態から、かかとを上げて、そのかかとを地面に打ちつけるようにして瞬時に斜め下後方に沈み込み、腕を引き込む。」
 「すぐにその緊張を開放してやる」
 感覚は柔道の選手が組み合って、技をかける瞬間に相手を崩す為に自分の前に引き込む動作に類似している。
 何度も何度も繰り返す。
 最初は、上手く上体と腕が一致しなかったが、繰り返すうちに緊張と緩和のバランスが何となく、掴めてきた。全身緊張と全身開放というような表現だろうか。
 「ほら、出来た」
 「澤井先生は教えてくれなかったから、これを出来るようになるまで10年かかったよ。」

 ああ、そうか!
 立禅の前後の動作は、この後方発力の動作をゆっくりと行っているのか!動作的には共通する。

 「じゃあ、終わり!」
 先生のかけ声と共に稽古が終わった。

 単純な「前に出る」「後ろに下がる」といった今まで無意識に行っていた動作を、骨盤を中心に全身を連動させる事により、とても迅速にそして合理的に動けるという事が、稽古と通して、そして先生の速さを目の当たりにして理解する事が出来ました。10年間何万回と繰り返してきた空手の動作の中でそれに気が付かなかった事への悔やみと、大氣拳と天野先生に出会わなければ多分それに気がつかなかったであろうという恐怖心と、そして出会えた自分の幸運に感謝しながら、自宅への帰路へとつきました。

 「教えられると簡単だろ」という先生の言葉が、とても印象的でした。