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メールQ&A 天野敏のテクスト

立禅による身体の変化の停滞

Q:
はじめまして、35歳にして最近「日本拳法」をはじめた華奢な身体の男です。
DVDの「大気拳戦闘理論」No1、No2と拝見させていただきました。
とても理解し易くあいまいさを排除したご指導はとてもためになります。

早速「立禅」を毎日20分間はかかさず行い、1ヶ月もするとなんかとても立禅するのが気持ち良くていい感じでしたが、3ヶ月目に突入したところで、どうも最近最初のような身体に変化が感じられなくなり、どうも退屈なのですが、姿勢等がおかしいのでしょうか??
DVDの通りには行ってるのですが・・・。

A:
毎日、20分の立禅をしているとの事、ひとりでやるのは大変だと思いますが頑張ってください。

さて、メールにありましたが、最近身体に変化が感じられないとのことですが、たぶん初期的なところが身体になじんで来たからだと思います。
最初に気持ちよく感じられたのは、何故なのか?それをじっくりと考えて禅を組むとまた違った観点から見直せるかもしれません。

具体的にどんな禅を組んでいるかがメールではまったくわかりませんので、アドバイスも何も出来ません。しかし、なんで禅を組んでいるか、何を求めて禅を組んでいるのか、は常に、自分に向かって疑問を発し続けてください。立っているときに、何を自分が感じているかをはっきりさせてみてください。
解っている事、解る事を探すのではなく、解らない事を探すことこそ、稽古だと思います。
なぜなら、何がわからないかを自分で理解できなければ、稽古の目的がなくなってしまいますから。

稽古の順序はどういうものかというと、まず、できない事・解らないことをはっきりとさせる。次に稽古のどの部分にそれを解決させる要素があるかを的確につかむ。そしてその要素を抽出して自分のものにする。
という風にして、再び次の課題に立ち向かう、というようになります。
これがはっきりしないと、どうしてもモチベーションが不十分になります。

一緒に練習する機会があればもう少し具体的なアドバイスが出来るのですが、メールでは、こういった抽象的なことしか言えないのが残念です。

太気会 天野