Q:
最近澤井先生の本を知り太気拳に興味を持ち考え方にも共感をおぼえます
自分は総合格闘技をしているんですが、試合になるとなかなか打撃で向かっていけません
組技・打撃ともに練習ではそこそこのプロと渡り合えます
ただ試合であの素手に近いグローブになると打撃で打ち合ったり中に入っていけません
相手の打撃にカウンターでタックルには入れます
ただ自分としては恐怖心を克服して打撃で勝負してみたいと思っています
どのようにすればよいでしょうか?
A:
問題を整理してみます。
・打撃に対してタックルと言う形では反応できる。
・練習用のグローブでは恐怖心なく打撃が出来る。
・試合用のグローブでは恐怖心を感じる。
で、これらを克服したい。
克服するのは恐怖心。
ここで恐怖心と言う事を考えてみます。
やった事がないとか、未知の経験に対して恐怖心をもつ。
これらは経験する事で克服できる場合もある。
逆に恐怖心を持たなければ、つまり回避しなくてはいけない事を学ぶ事もある。
恐怖心と言うのは、必要な感情です。
たぶん質問してきてる方は、
経験は重ねてると言う事ですから、
今の力量では打撃回避と言う判断を身体がしてるんだと思います。
では、どうやって克服するかと言う事ですが、
簡単に言えば、
手が利くようにする、
脚が動くようにする、
簡単に言えば身体が動くようにする。
強くなるって言う事は、技を覚えるとかじゃなくて、
そういうことだと思います。
あまりに答えにならない答えですが、
強くなっちゃえばいいだけです。
と言ってしまえば簡単です。
多分質問の方は、手も脚も動くって思ってると思います。
でも、手も脚も動く時は身体全体と連動してるかって言うとまた問題は別。
身体全体が連動する、つまり身体をまとめる。
それ以外にはないと思います。
つまり特効薬は無いって言うことです。
地道な稽古で気持ちと身体を繋げるしかない。
どうやってそれを実現するかは、その人その人だと思いますが、
僕の場合はそれが太気拳だったって言う事です。
だから僕の答えは立禅組んで、這いやって、練りをやる。
あまりに率直で、本質的な質問。
僕が太気拳をやるのも、同じ質問の答えを探したいからです。
お互いに面識もない所では、こんな答えになってしまいました。
太気会 天野