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メールQ&A 天野敏のテクスト

イメージとリラックス

Q:
ごぶさたしております。8月に基礎講座でお世話になったTです。
最近更新されたQ&Aに「意念」についてありましたので私にも質問させてください。

8月の基礎講座では、天野先生に力が入りすぎていることを指摘していただき、自分ではまったく気づいていなかったので、勉強になりました。
その後、力を抜くことを心がけ立禅を組んでいますが、以前にあった「風船を抱えるような抵抗感」がイメ-ジできず、イメ-ジしようとすると以前のように力が入っている状態になってしまいます。
イメ-ジは意識せずに当面はリラックスを念頭においた立禅の方がよいのでしょうか?(リラックスした方が 気持ちよく禅が組めますが・・・)
リラックスした立禅をしていると自然に抵抗感が意識しなくても生まれてくるのでしょうか?

以上、よろしくお願いいたします。

A:
「風船を抱く」と言う意念というものがあって、その為に風船を抱くと言うイメージを持つ。イメージが出てこないと、あるいは感じられないと禅の組み方が悪いのでは、と思ってしまうようです。
以前も書いたことがあると思いますが、意念やイメージは力を抜いて立つことで自然に感じられてくるものです。
意念は思い込むことではなく、身体の中のつながりが作り出してくれるもののような気がしています。
のんびりと力を抜いていれば、そのうちに感じられてくるはずです。いや、感じられなければ別にそれで構わないです。
身体を自然な状態に置くことを見つけ、その状態をキープしていく。組み手や推手でもそれを守っていく事が必要です。
立禅などで風船や樹を抱く意念というものが先験的にあって、それを感じられなければいけない、と言うものではなく、人それぞれで違った感覚が出てくればそれで十分です。何かが感じられれば良いのです。
なんか妙な感じ、で十分。
なんと言ってもヒトの感覚はそのヒトの生まれた文化や環境によって違うわけですから。

太気会 天野