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メールQ&A 天野敏のテクスト

我流の立禅は危険か

Q:
小生ささやかに剣道教室をつづけているものです。立禅をはじめたいのですが、危険だから我流でやるの反対だといわれました。禅病に落ちるとのことです。
ご意見を賜りたいのですが。また、よい指導書があればおしえてください。

A:
立禅に関してのご質問ですが、我流でいいのかということ。

立禅は正直に言って我流しかありません。
私の立禅も我流といえば我流。
確かに先生に概略は教えて貰いましたが、そこから得たものは自分でつかみ出したものばかりです。
教えられるものがあるとしても、それは形ときっかけだけです。
立っていて何となく何かになるのではなく、これでいいのか、これでいいのかという疑問の末です。
立禅はどう組めばいいのか、と言う疑問に正解は無いと思います。
疑問の積み重ねがいつか何かを生み出していくのです。

よっぽどの馬鹿げた思い込み(立禅を組んでいると突然悟りが開けるとか)が無ければ、危険なんてこれぽっちもありません。
禅病というのは、思い込みでこうなって欲しいという事にからめとられているだけです。
虚心坦懐、ただ立ってみてください。
その時初めてどう立てばいいのか、疑問が湧いてきます。
その疑問と向き合うことが立禅です。

それからよい指導書は、との事。
これはまあ、私の本でも読んで入門書としてください。
とにかく、立禅は組んでみるところからしか始まりません。

しばらく組んでみて、どうしても聞いてみたい、という事が出てきたらまたメールをいただければ、と思います。

太気会 天野